日本昆虫協会 昆虫愛好家のフィールドマナー
(1) 私たちは昆虫採集にあたって、一般常識を守り、地元の人びとの迷惑にならないように行動する。 ①
採集地で人に会ったら、かならず挨拶をする。
② ゴミはかならず持ち帰る。
③ 農地などに踏み込まない。 ④
狭い林道・農道に車を駐車しない。広い場所に車を止め、歩いて採集地へ向かう。 ⑤
採集行動を非難された場合、おだやかに話し合い、理解を求める。
(2) 私たちは健全で節度ある採集をおこなう。 ①
昆虫採集をする時は、地域個体群が現状回復できる範囲内での採集を心がけ、特にメスの採集には配慮する。 ②
飼育には原則として生息地の食草は利用せず、主に栽培した植物を使う。 ③ 採集個体数を競ったり誇示したりしない。
(3)
私たちは昆虫に関して定められている法を守る。
標本管理の心得
(1) 私たちは標本をかけがえのない文化遺産と認識し、大切にに保管する。 ①
標本の保管には責任を持ち、管理がむずかしい場合には、後世に残るような法方を講ずる。 ②
タイプ標本(模式標本)は、誰でもが閲覧できるように管理する。それが不可能な場合には、公共研究機関などの閲覧可能な場所に移管する。
(2) 法令で取引等が制限されている種、またはその可能性があると思われる種の標本を取り扱うときは、必ず最新の法令を確認し必要な手続を行う。
(1999年11月25日発行、日昆協NL第41号掲載) |