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2009年度採集会報告

採集会にご参加いただいた皆様ありがとうございました。
4月19日 春の昆虫採集会(東京都八王子市)

採集会日和 キジョランでの幼虫探し エノキでの幼虫探し

  今年最初の採集会を4月19日(日)に開催しました。気温差が激しい4月の陽気の中、当日は気温も順調に上がり採集会日和になりました。参加者は大人19名、子供4名の参加でした。
 先ずはキジョランの群生場所でアサギマダラの幼虫を採集。スタッフの説明のあと、皆で葉の裏側をチェック。数は少ないながら3~4齢の大きな幼虫を見つけていました。スイカズラの葉にイチモンジチョウの幼虫も見られました。
 場所を移動して城址公園に向かう途中、早くもウスバシロチョウが1頭!子供たちがダッシュして追いかけていました。
その後エノキでのオオムラサキ・ゴマダラチョウの幼虫探し、やはり暖かいせいか落ち葉には少なく、幹に上っていく幼虫が見られました。
 チョウ類は大変少ないながら、スジグロシロチョウ、ツマキチョウ、キチョウ、ベニシジミ、テングチョウ、サカハチチョウ、アカタテハ、キタテハ、ミヤマセセリなど春らしいチョウたちが飛んでいましたがスギタニルリシジミは見られませんでした。集合場所にクロコノマチョウがテリトリーを張っていました。
 川沿いにはムカシトンボが多く見られました。土場にはヒメスギカミキリの仲間やコメツキ類などが多く集まっていました。サルトリイバラにはルリタテハの卵も見られました。
 13時を過ぎ解散になりましたが、天気もよかったので多くの人が残り、近くの林道などを散策しながら採集を楽しんでいました。
 新緑の中、天気も気温も申し分のない採集会でしたが、虫たちが少ないという印象が強く残る採集会でした。
 余談ですが、4月19日は飼育の日だそうで、動物園・水族館などでイベントが行われていたそうです。
安達 

5月10日 春型アゲハ類採集会(神奈川県横須賀市)

5月10日集合 公園までの上り坂 昼食

   春型アゲハ類採集会を5月10日(日)に開催しました。当日は好天に恵まれ今年一番の気温になりました。参加者は大人26名(スタッフ含む)、子供6名の参加。
 採集地の塚山公園は、標高133mの小高い山の上に広がるサクラとアジサイで有名な公園です。
 駅から1.5Kmほどの上り坂を歩き公園に到着。早速モンキアゲハが出迎えてくれ、皆それぞれのポイントへ散っていきました。今年は春が早くツツジの満開期は過ぎていて吸蜜に来る数は少なかったようですが、個体数は多く見られました。
今回の目的の一つであるアゲハ類は、モンキアゲハ(多数)、ナガサキアゲハ(数頭)、オナガアゲハ(数頭)、カラスアゲハ(多数)、ジャコウアゲハ(数頭)、クロアゲハ(多数)、ミヤマカラスアゲハ(数頭目撃するも採集は1頭のみ)、アオスジアゲハ(多数)、キアゲハ(数頭)、ナミアゲハ(数頭)と10種類がいました。記録のある全種類が確認できたのは珍しいのではないでしょうか?
 他のチョウでは、アカタテハ(越冬?)、アカボシゴマダラ(去年は幼虫を採集したが、成虫は初めて)、ゴマダラチョウ、コジャノメ、ヒメウラナミジャノメ、サトキマダラヒカゲ、ツマグロヒョウモン・ルリシジミなどがいました。
 他の昆虫では、ナミハンミョウ、ニワハンミョウ、センチコガネ、コアオハナムグリ、オサムシ、ヘリグロベニカミキリ、ヒメヒゲナガカミキリ、トゲバカミキリ、ミヤマカワトンボ、正体不明のヤンマも目撃するなど多彩な虫たちがいました。蝶道になっている広場では子供たちが、黒いアゲハを皆で楽しそうに追いかけていました。皆だんだん上達してきたようでした。
 13時を過ぎ、解散になりましたが、多くの方が残って採集を楽しんでいました。
安達 
5月31日 初夏の昆虫採集会(神奈川県三浦郡葉山町)

森戸川1 森戸川2 休憩

  初夏の採集会を5月31日(日)に開催しました。週間天気予報ではずっと雨の予報でしたが、奇跡的に初夏晴れとなり、三浦半島は絶好の採集日和となりました。
 参加者は17名(スタッフ含む)、子供の参加者が2名と少なかったのは残念でした。前日の雨で小学校の運動会が当日に集中したことも影響したようです。
 採集地は昆虫協会として初めて採集会を開催する三浦半島・森戸川ハイキング道でした。新逗子駅より2キロ程歩きハイキングコースに入り、渓流沿いの一本道を往復します。
 バードウォッチングでは有名なところで、林道の奥ではサンコウチョウの営巣を狙って大勢のカメラマンが陣取っているとのことで、今回はその手前までを採集範囲とする注意がありました。
 アゲハ類は前回(5月10日塚山公園)が発生ピークであったのか、個体数は少なかったようです。モンキアゲハ(目撃)、ナガサキアゲハ、オナガアゲハ、カラスアゲハ、ジャコウアゲハ、クロアゲハ、アオスジアゲハと一通りの種類は確認できました。
今回のテーマの一つはゼフィルスの確認でしたが、ウラゴマダラシジミを採集することができました。残念ながらイボタの花は終わっていました。時期によっては充分他の種類の発生も期待できる環境と思います。
 他のチョウでは、テングチョウ(多数)、ウラギンシジミ、アカタテハ、キタテハ、アカボシゴマダラ、ゴマダラチョウ、コジャノメ、ヒメウラナミジャノメ、ルリシジミ、イチモンジなどがいました。トンボ類はカワトンボ、シオヤトンボ、オオシオカラトンボ、ヤマサナエ、コオニヤンマ(目撃)。他の昆虫では、ナミハンミョウが人気でした。センチコガネ、ラミーカミキリなど。
 ちょっと珍しいと思いますが、渓流の崖面にルリシジミが集団で張り付いている光景を観察できました。崖面からの湧出水を吸水していたと思われます。また、昼食時には、蝶の採卵法、飼育についての説明もいただだきました。(採集会のしおりに図解説明)
  
得津 

7月5日 オオムラサキ採集会(山梨県韮崎市)

  

  オオムラサキ採集会を7月5日(日)に開催しました。恒例の穴山での採集会です。参加者は大人19名(スタッフ含む)、子供10名の参加でした。
 1年ぶりに参加してくれた子供たちの成長ぶりがスタッフを驚かせてくれました!
 駅から2Kmほどの歩き採集地に到着。あいにくの曇り空、太陽が出てくれるのを祈りながら、それぞれのポイントへ。樹液が出ている樹は数本ありましたが、どれもカナブンとスズメバチが多く、肝心のオオムラサキは来ていません。
あいにくの雲り空で、オオムラサキどころかチョウ類は数が少なくほとんど飛んでいない状態でした。
 確認できたチョウは、オオムラサキ数頭、コムラサキ数頭、オオイシモンジ、ルリタテハ、キタテハ、コジャノメ、ヒメウラナミジャノメ、ツマグロヒョウモン・ルリシジミなどがいました。
 甲虫類では数頭のカブトムシが家庭菜園の鳥よけネット絡まっていたほか。カナブン・アオカナブン(多)。クワガタ類ではノコギリクワガタ(多)、コクワガタ、スジクワガタなどが。カミキリ類では大人気のルリボシカミキリ(多)、ウスバカミキリ、ゴマダラカミキリ、ビロードカミキリ、ヨツスジハナカミキリなどがいました。ヤマトタマムシ、ウバタマムシも採集出来ました。キノコムシやゴミムシなどのマニアックな昆虫にとても詳しい子供たちも居てスタッフを驚かせてくれました。
 他の昆虫では、キリギリス、オオヤマトンボ、クスサンの終令幼虫(翌日には蛹を作り始めていました)などを採集できました。
 クワガタの採集はお父さんのキックで落ちてきたのを子供たちが採る親子共同での採集方法。落ちてきた時はみんな最高の笑顔でした。
 13時を過ぎ、解散になりましたが、多くの方が残って採集を楽しんでいました。週末の高速道路割引で行き帰りの高速が渋滞しますので、採集会に車で参加される方々はくれぐれも気をつけて下さい。
安達

 
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